訪問販売自主行動基準について

1. 目的
本基準は、「事業者と消費者との間には情報の質、量及び交渉力の格差が常に存する」という現実を踏まえ、訪問販売取引を公正にし、消費者とのトラブルの未然防止を図ることで、社会に受け入れられる企業として健全に発展するための行動基準として定めたものである。

2. 適用範囲
本基準は、MDTに所属する販売員が商品若しくは権利の販売又は役務の提供を訪問販売により行う場合に適用する。

3. 行動基準の内容

(1)全般
ア)関連する諸法令、倫理綱領等に定められた事項を遵守する。
イ)消費者と接するにあたっては節度ある態度・姿勢を保つ。
ウ)販売するにあたっては、自社で取扱う商品・役務・権利等(以下、「商品等」という)を十分に理解した上で、特性、必要性および取引に関する条件等について消費者に正確に伝える。
エ)事実に反して他社又は他社商品等を誹謗するような言動はしない。
オ)納得の上での契約となるよう、無理な押し付け行為はしない。
カ)別に定めた「商品別禁止事項」(細則)に抵触しないように販売活動を行う。
キ)消費者本位の考え方に立ち、その消費者の知識、経験及び財産の状況等に考慮し、常にその消費者に応じた対応を取るように努めるものとする。
<特に以下の点には留意するものとする。>
 1.消費者が生活に支障をきたすような不当な金額の契約を勧めないこと。
 2.その消費者に対する自社の販売履歴を確認し、不要又は過量な販売を行わないこと。
 3.勧誘しようとする商品等と同種の商品等に関するその消費者に対する既存の販売又は役務提供の状況に照らして不要又は過量な販売を行わないこと。
 4.当該消費者の判断力不足を認識しながら、それに乗じたクレジットを利用する販売を行わないこと。
ク)当該消費者の判断力不足を認識しながら、それに乗じて勧誘活動を行ってはならない。(高齢者又は未成年者等で判断力が不足している場合、認知症、精神疾患又は知的障害等により、判断力が不足している場合等。)
ケ)明らかに判断力が不足しているとは認識できないが、判断力不足の懸念のある消費者に対して勧誘活動を行う場合には、十分な判断力を備えた親族等の同意を得るものとする。
コ)販売員に対する教育指導の徹底を期し、その資質の向上に努めるものとする。
サ)特商法の適用除外規定となる消費者からの請求があった場合(いわゆる来訪要請)に該当するか否かは事案ごとに判断されるものであるにもかかわらず、法令上適している根拠もなく、消費者に対して当該契約は来訪要請であり適用除外であると告げることはしない。

(2)勧誘開始まで
 1.訪問前の電話等でのアポイント
ア)会社名・商品等の種類と訪問の主たる目的を消費者に伝える。
イ)訪問の主たる目的が販売活動以外であるような誤解をさせないよう、十分配慮する。
 2.訪問に際しての第一声
ア)会社名・商品等の種類とあわせて訪問した目的を伝え、勧誘活動をはじめる。
イ)消費者から「来訪の際に事実に反することを告げられた」等と指摘されないよう十分配慮する。
 3.特定顧客との接触
ア)会社名と勧誘目的を伝えた上でなければ、営業所その他の場所に誘うことはしない。
イ)勧誘の主目的を故意に隠し、または別の目的を告げて、消費者に接触しない。
ウ)キャッチセールスはしない。
エ)消費者が求めてもいないのに、何処か他の場所に同行することはしない。

(3)取扱商品の説明
ア)常に消費者の理解度を確認しながら説明をするよう努めるものとする。
イ) クーリング・オフが可能な取引であるにもかかわらず、クーリング・オフできないなどと告げることはしない。
ウ)商品等がセットになっている場合には、その総体が具体的にわかる資料を消費者に提示する。
エ)商品等の使用方法や部品の交換等に関する情報は、具体的な資料を呈示するなどして正確に伝える。
オ)「見積り」を示すことが望ましい役務取引に関しては事前に「見積書」等を呈示し、それに基づいた説明をする。
カ)一度に商品購入と役務取引の勧誘をする場合には、それぞれの内容や価格等について正しく情報提供をする。
キ)実現不可能な約束や、会社として認めていない特約を結ぶことはしない。
ク)消費者がいわゆる「社会的弱者」と考えられる場合、商品等の内容が理解できるよう、説明には一層の注意を払い、例えば親族等の立会いを求めるなどの対応を取るように努める。
ケ)その他、欺罔的な説明、不当な説明は行わない。

(4)契約締結の実務
ア)明らかに判断力が不足しているとは認識できないが、判断力不足の懸念のある消費者と契約を締結する際には、十分な判断力を備えた親族等の立ち会いを求めるものとする。
イ)消費者が契約の意思決定をしたときに、契約対象の商品等、その契約代金総額、支払方法について理解しているかを改めて確認するよう努めるものとする。
ウ)クレジットを利用する場合には、商品等の購入先と支払先が別になっているという「三者間契約」である旨を消費者に伝える。また、明らかに判断力が不足しているとは認識できないが、判断力不足の懸念のある消費者とは、十分な判断力を備えた親族等が立ち会った場合を除きクレジットを利用しないものとする。
エ)契約書面及びクレジット書面の契約者氏名欄は契約者本人の自署とする。
オ)クレジット書面の保証人氏名欄は保証人本人の自署とする。
カ)契約書面及びクレジット書面には記入洩れがないように細心の注意を払う。
キ)契約書面及びクレジット書面は直接見えるような形で交付し、よく読むように促す。
ク)クレジット契約の与信が不可となった消費者に対しては、当該売買契約が遡って不成立になったという事実を明確に伝えることとする。

(5)社内手続き
事務手続きの洩れがないように事務処理体制を整備する。

(6)契約履行・アフターサービス
ア)納品、役務提供等契約内容として定めたことやアフターサービスは確実に履行する。
イ)商品等についての質問などには誠意を持って対応する。

(7)契約後の対応
 1.窓口の設置と消費者志向の対応
ア)専門の窓口であるか兼任であるかを問わず、「消費者対応窓口の5つの役割」「消費者相談対応の基本」に記載した内容を理解した担当者を窓口に配置する。
イ)商品等への問合せや、契約内容に関する問合せには、消費者の立場に立って丁寧に応対する。
ウ)商品の不具合など、消費者の申出が拡大損害のおそれのある内容の場合は、担当者を派遣する等迅速に対応する。
 2.クーリング・オフへの対応(法定のクーリング・オフ要件を満たす場合)
ア)クーリング・オフに関しては妨害行為、拒否行為と受け取られることのないように、言動には十分注意する。
イ)電話等(口頭)でクーリング・オフの申出がなされた場合、
a.後日紛争とならないように電話での申出記録を確実に残した上で手続きを取るか、
b.期間内に書面を発信するよう求めるものとする。
bの場合、届いた書面の発信日が期間外であっても、電話での申出日がクーリング・オフ可能な期間内であったと 客観的に認められる場合にはクーリング・オフとして処理する。
 3.解約希望の申出への対応(クーリング・オフ期間経過後あるいは法定クーリング・オフ適用外取引の場合)
ア)「解約は一切できない」との回答で門前払いすることなく、消費者の申出内容を真摯に聞き取る。
イ)聞き取りした申出内容が解約には応じられない内容であることが明らかな場合、解約できない理由を、誠意を持って説明する。
ウ)基本的には申出内容の事実確認をし、その調査結果を踏まえた上で適切に処理する。
エ)申出の中で本基準や「商品別 禁止事項」に抵触する行為が明らかになった場合には、特に迅速かつ適切な対応を取るものとする。
オ)解約可否の判断や、解約する場合の損料については、あくまでも当該事例にそって個々の対応とするが、(社)訪問販売協会作成の『消費者相談対応の基本』やその他の業界団体基準等も参考にし、透明性の確保に努めるものとする。
カ)いわゆる社会的弱者を相手方とした契約に関する申出の場合は、聞き取りに一層の注意を払い、十分に状況を把握した上で判断するようにする。

平成17年9月21日改定